人間ドックのバリウムが出なくて、不安がどんどん膨らんだときの対処方法。
その日は朝から人間ドックでした。前日の夜10時からは何も食べずに過ごして、翌日も水をコップ一杯飲んだだけでした。
いつもより水を飲む量を減らしているので、少し脱水気味の状態で家を出ました。
クリニックに到着して、まずは受信衣に着替えます。フロアには白髪の人から若い人まで男性ばかりが50名ほどいて、同じ受信衣を着ています。
妙な一体感を感じながら検診に向かいました。
今回から検診の管理をバーコードで行う方式に変更されており、どこでもデジタル化が進んでいるなと思いました。
そのお陰か検診はとてもスムースで淡々と進んでいきました。
そして、終盤になってあまり得意ではない「バリウム検査」になりました。
バリウム検査は食道、胃、十二指腸の病変をチェックするための検査です。
バリウムはX線を透過しないので、飲んだバリウムが食道や胃、十二指腸へ流れていく様子をX線写真で確認することができます。
また、バリウムが胃に入った状態で体を回転させ粘膜に付着させることで、胃粘膜の凹凸の有無や胃炎の有無を調べることができます。
みなさんご存知?の通り、バリウムは美味しいものではありません。
甘くてまずいという不思議な味。とても飲み物とは思えないドロッとした粘性の白い液体です。
まずは発泡剤を飲んでから、その後にバリウムを飲みます。
ここでゲップがでないように我慢するのが大変です。
その後は診察台の上に寝そべった状態で、担当医の指示に従いながら体を横に何度か回転させてバリウムを胃にまんべんなく付着させていきます。
体を回転させながら「俺は何をやっているんだろう?」と、いつも思います。
何度か体の向きを変えながらX線写真を撮り、無事に検査は終了しました。
検査の後は下剤を飲みます。それはバリウムを早く出すためです。
バリウムは消化されない物質のため、なるべく早く出さないといけないと説明を受けました。
そうしないとバリウムが胃で固まってしまい、そうなると取り出すのがとても厄介なようです。
いつもは下剤を飲んですぐに出るのですが、今回はなかなか出ません。
下剤に慣れてきたのかもしれません。
夜になってお腹は張ってくるものの、バリウムは出てくる気配がありません。
不安になりネットで調べると、検査日から3日経っても出ない場合は病院に行った方がよいと書いてありました。
思わず、「そんな危ないもん飲ませるなよ!」と突っ込んでしまいました。
便秘症ではないので、そこまで長引くことはないと思いつつも、どんどん不安が大きくなっていきました。
その日は検査後から夜まで、ずっとバリウムの事が気になっており、1日中バリウムに囚われて過ごしていました。
この記事の目次
バリウムが出ない不安
バリウムが出ないときは常に不安と怖れを感じていました。
上半身、特に胸のあたりがじわっと重たく、ドキドキする感じで呼吸も浅くなってきました。
さらに「出なかったらどうしよう、ヤバイ!」という思いが出てきて、少し息が苦しくなってきました。
その苦しさにずっと囚われているような気がして、さらに呼吸が浅くなるというスパイラルを繰り返していました。
単にバリウムが出ないだけで、こんなに怖れが出て苦しくなるのは変だと思いながら、不安を感じ続けていました。
いつも便秘を気にしていた
そういえば、小学生の頃から朝にスッキリと便が出るかどうかはともて重要でした。
出れば今日一日ハッピー!!出なければ、一日中どんよりした感じで過ごしていました。
関西ローカルの話になりますが、「551の豚まんがあるとき!!と、ないとき、、、」くらいの差がありました。
それだけ便秘に囚われていて生きていました。
小さな頃からいつもどこか緊張気味で、知らないところや自宅以外では便が出ませんでした。
かなりデリケートな胃腸だったように思います。
いつも夏休みの家族旅行は嫌で嫌で仕方がありませんでした。
旅行中は便が出ずに苦しい日々を送ることになるからです。
日が経つにつれてどんどんお腹が張っていき、苦しくなります。
そして、旅行から帰るとすぐに便が出るというのが通常でした。
どこのトイレでも便が出せる人が不思議で仕方がなかったですね。
ただ、逆にうらやましくもありました。
それくらい便秘に囚われて生きていたんだと改めて認識しました。
子供の頃に感じていた不安と怖れの解消
バリウムは出ないのですが、どんどん出てくる不安を感じることにしました。
胸のあたりの重苦しいドキドキ感を丁寧に包み込み、そっと寄り添うように感じていきました。
最初はうまく不安がとらえきれない状態でしたが、焦らずに続けてみました。
すると、小学生の夏休みのある出来事を思い出しました。
場所は夕暮れ時の海辺のホテルでした。
そして、ベットの上で横たわっている私がいました。
そうです、便秘が続いて苦しんでいたのです。この時は3日ほど出ていなかったと思います。
「だから、旅行に行くのは嫌だったんだ、、」そんな事を思いながら、うなっていました。
今思えば、単なる便秘なのですが当時の私には大きなインパクトがありました。
大げさかもしれませんが「人生なんて楽しくない。お先真っ暗だ。」という感じがしていました。
今更ですが相当なストレスになっていたと思い、その時感じていた「辛いなぁ。」「しんどいなぁ。」という思いを感じることにしました。
最初はぼやっとした不快感でしたが、感じ続けてていると徐々にその形がとらえられるようになってきました。
さらに全体を包み込みように感じ続けていると、少し形がはっきりしてきました。
それは真っ黒なフジツボを逆さにしたようなボコボコした形でした。
面白い形だなと思いながら、さらに感じ続けているとそれが消えて灰色の平べったい楕円形の石のようなものに変わりました。
少し疲れてきましたが、あきらめずそれに触れるように感じ続けていると徐々に色が薄くなって、消えていきました。
小さな頃の感情が今に影響を与えている
今回の体験で小さな頃の思いや感情はずっと溜まっていて、今の自分に影響を与えているとリアルに感じました。
「便が出るかどうか?」という一見くだらないようにも思える事象ですが、私への影響は大きかったようです。
日常的なストレスは、例えそれが小さなものでも結構影響しているものですね。
小さなときだからこそ、受け止められずに流したり無関心になりやすいのかもしれません。
余計な不安が減る
今回の改善で日常的に感じていた「なんとなく不安」という思いが軽減され、心が少し軽くなったように思います。
また、余計なものが落ちたようなスッキリ感がありました。
体の周りの空間が以前より少しクリアになった感じがあり、心地よい疲れの中にいました。
過去の辛い思い、感情を感じてクリアリングしただけですが、不安は減るものですね。
現実的には朝の便秘の不安はほぼ気にならなくなりました。
以前はどこかでずっと気にしており余計なストレスを感じていましたが、それが軽くなり
「出る時に出ればいいか。」という軽い感じに変わっていきました。
それが普通だという方が多いかもしれませんが、私にとっては大きな変化でした。
日常の小さな出来事ですが日々のストレスの与える影響を実感しました。
小さなことからコツコツと感情のクリアリングを行う事が、日々のストレスを減らすことに有効だと思いました。
まとめ
小さな頃の些細な出来事は忘れてしまっていても感情は蓄積して残っており、今の自分に影響を与えています。
ちょっとした事が自分の心の中では大きく響いていることもあります。
当時の自分を見つめてみることで新たな発見があり、それをクリアにしていくことで今の自分のストレスを減らしていける。
このようなお宝?がまだたくさんあるのではないかと思うと嬉しくもあり、大変だとも感じます。
今回の体験を通じて、過去のネガティブな出来事を今の自分にプラスにできる生き方をしていきたいと思います。
誰しも大人になって働き始めると責任や義務など「やるべき事」に追われて、上司や顧客の評価を求めてしまいます。
これは生きていくために有効かもしれませんが、自分をすり減らすことにもなります。
だから「毎日がつまらない。辛い。」と感じるようになっていくのでしょう。
そんな時に大事だと考えているのが、
「今の自分を大切にする。」在り方です。
子供の頃は好きなことを中心に生きていたはずなのに、誰しも大人になるとそれができなくなってしまうものです。
その主な要因として、
・小さな頃にやりたいことをさせてもらえなかった。などの「満たされなかった欲求」
・自由に遊んでいたら「うるさい。」と親に叱られた。というような「傷ついた経験」
などの「インナーチャイルド」が影響していると考えます。
子供の頃から自由に振る舞うことは、わがままや自分勝手で「ダメな事」として成長するのが一般的であるため、「素直な自分の感情や感覚を無意識に抑えてしまう。」のでしょう。
「辛くても、楽しくても、人生は一度きりのもの。」
周りの目や評価を気にしすぎないで、今から「自分らしく人生を楽しむメンタリティ」を一歩ずつ養っていきませんか。
気軽に心のもやもやを話すことで、少し心がすっきりして
「これからの人生を楽しもう!」という気持ちに近づけると思いますよ。