気付きからトラウマを解消する方法 

癒しの鍵は、「家系」にあります。

先祖代々、似たような良識をもっていたり、心の傷を持っています。

何処かで始まった負の遺産、トラウマも繰り返されることがあります。

私は、その感覚がありました。

これまでも両親のことは見つめてきました。

癒し切れていない部分はあって、確認して進むタイミングが来た様です。

家族のことは、客観的になるのは難しいと感じます。

気付いたことを書いてみます。

 

トラウマを意識した出来ごと

私は独身、自分の家族や子供はいません。

家族の関係を感じるのは、実家の人間関係になります。実家は、店をしています。

家族以外には、仕事で上下関係が出来て、引っかかりがある時はあります。

そのために兄弟や親族とは、よく会っています。

年を経て父は亡くなり、最近は兄弟の中に居ても穏やかに居られる。

気持ちの引っかかりはなくなり、リラックスできる様になっていました。

最近の兄弟間では、ほとんど感情的にブレたことはありません。

 

父が現役の社長の時は、感情の起伏が激しく急に怒り出すことがありました。

家族はいつも、ピリピリした雰囲気がありました。

家族や社員さんはよく、父の顔色を伺っていたほど。

私の子供の頃、あまり仲が良い家族ではありませんでした。

時代も影響したと思います。

商売をして、とても忙しかった。家族団欒の時間はほとんどありません。

父がワーカーホリックで、社長や父として支配的。

私は父とは距離があり、あまり会話もしませんでした。

 

今年になって、親族の間で言い合いの喧嘩をする姿を見る機会がありました。

その時に気持ちは揺さぶられて、見てはいけないものを見た感覚がありました。

喧嘩するところを見た私は、「和を乱している人が居る」と感じていました。

私が話をしていると、この人が問題を起こしていると怒りも出てきました。

気持ちは抑えていましたが、声や表情には出ていたと思います。

ピリピリした、忘れていた緊張感を思い出す感覚がありました。

どこかで繋がっているものを感じていました。

親族は鏡の様に、課題が表れやすいものかもしれません。

 

 

トラウマに気付いた切っ掛け

癒すために、父との関係を見つめてきました。

私にとって、怖い父。

子供の頃に傷ついたことで「父の様にはならない」。

父には家族として欠けた部分があるという思いから、反面教師にしていました。

私は癒していく過程で、父に対して復讐心があることに気が付きました。

「親の育て方が悪い、だからダメな人間になった」

いつのまにか被害者になって、自分に呪いをかけていました。

当時、父と本音で話をすることは出来ないままでした。

晩年になってから、本音の手紙を書いて渡せたことが良かったことです。

父は仕事に人生を賭けて、成果を出していました。

 

私が自分を癒すためにやったことは、

父の実家、母の実家に行った際に、両親の子供の時代の話を聞いたこと

父のことは、姉から聞きました。

父の実家に行って、父の子供時代の逸話を聞いて思ったことがありました。

父は、祖父に裏切られたと感じた事があった様です。

それから、祖父に不信感をもった。

それが仕事に打ち込むと決めた、ワーカーホリックになった切っ掛けだろうと想像できました。

父も同様に、祖父に許せない気持ちがあったようです。

復讐心があったと思いました。

仕事人間になるしかなかった、そう理解できた気がしました。

父の仕事は上手くいきました、責任感は強かったと思います。

父は、両親に愛されていないと誤解したのでしょう。

思い込んで、傷ついたことを話すこともなく、不信感や寂しさは封じ込めたと思います。

子供にとって、親は完璧であってほしいもの。

人は誰でも、不完全なところはあります。

親を独りの人としては見れないまま、理解が不十分なまま、意固地になっていった。

親と話はしないまま、傷付いたことを忘れていった。

誤解のまま、温かいものに欠けていったのだろうと想像しました。

 

また母の話は、本人から聞きました。

母が幼少の頃、両親を亡くしていた。

母の実家、お祖母さんに育てられたと話してくれました。

実家は、地主で豊かな農家。

お祖母さんに甘やかされて、我儘になったと言っていました。

母には、両親を失った喪失感があったと感じました。

祖母さんには娘を失った傷があり、母を育てていた様です。

母には横柄なところがあって、私は怒っていましたが、

話を聞いた後、それも仕方なかったのだろうと思いました。

大事な人を失う恐れと生きてきたと思います。

 

両親の家はどちらも、経済的に恵まれていました。

どちらも、仕事と家庭のバランスが良くない様でした。

両親へのわだかまりは、実家を観ることをお勧めします。

 

コミュニケーションを忘れない

自分のルーツを見ることで、進んでいけると感じました。

自分の傷は? 両親の傷はどんなものか? と想像することで、癒される部分はありました。

家系のトラウマは、家族それぞれが理解を深めて、癒していけるのは一番です。

どこかで繋がっている部分はあります。

私は跡継ぎではありませんが、出来ることに焦点を当てたいと思います。

 

振り返りから思ったことは、怒りが出た時に、呑まれないことの大切さ。

家族の問題は、入り込んでしまって、気持ちは乱れやすくなります。

誰かを悪と決めつけないで、不完全だったという見方に変える、理解しようと心掛ける。

人は誰にも「正しさ」はあります。

家族、仕事でぶつかることはあります。

「怒り」が出た時のことを思い返しました。

子の立場の時は、親は分かってくれないと感じていました。

親の立場の時は、自分は正しいと疑いませんでした。

それで話は止まっていました。理解は深まりませんでした。

怒りにならず、話をしようとする。

ブレることなく、我を忘れないこと。

「どうせ話しても無駄」という思いには注意は必要です。

感情的に安定できるならば、話をしようと意識することはできることです。

 

それにコミュニケーションを忘れないこと。

私を含めて、家族は「口が重い」傾向があります。

仕事では、連絡、報告、相談。

話さないことで、理解が進みにくくなる、誤解は解消しにくくなります。

気が付いた時は、自分から話をしていこうと決めました。

両親が健在であれば、本音で話をする勇気は必要でしょう。

家族で素直に話せない、本音の話はできないことは多いかもしれません。

私も話すことは、怖かったのです。

私の実家は、充分にできませんでした。

とはいえ怖さに負けない様に、心掛けることはできます。

誤解に気が付いたら、解いていくことはできます。

 

客観的になれました

家族のことは、冷静になることが難しい。

安定していたと思っていても、なにかあると入り込んでしまいます。

感情的なスキルが上がったことで、ブレが出た時に気が付ける様になりました。

家系の弱い点は、そのまま自分に当てはまります。

分かったうえで、フラットに見ることができやすくなっています。

 

私にも好き嫌いはありますが、人を決めつけにくくなりました。

人は誰でも、良かれと思っていたり、自分なりに正しいと思って行動している。

そんな目で人を見るなら、話をしていこうという姿勢のままいけると思います。

 

 

まとめ

〇両親の子供時代を知る、探ることは、理解が深まりトラウマの解消も進みます

 

〇家族の中で会話が増えるような工夫はできる。相互理解する機会は大切

 

〇誤解から行き違いが生じている、話す勇気をもつこと、対立の緩和はできることは多い

 

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